彼との出会い
彼とは出会ったのは7年前
わたしは絶望のどん底にいた
自分も他人も信じられず、世界の悪い部分しか見えなくなっていた
その当時、わたしは精神的に参っていて精神科でもらった安定剤を飲んでいた
それを飲まないと自然に眠りにつくことが出来なかった
幸せそうに笑うひとを見ると胸が張り裂けそうになるくらい辛かった
当時は前向きに考え、解決する術も持たず幸せになるための思考も皆無だったためおもしろいように堕ちていった
悲劇のヒロインに浸るわたしが自分をさらに不幸にするために選んだ仕事で、彼と出会った
誰も信じられず、自分の殻に閉じこもったわたしに声を掛けてくれた彼に最初は半信半疑だった
明るく快活な彼のあくの無い笑顔を信じて一歩踏み出してみようと思えた
それからは当面、メールだけのやり取りで彼がお食事に誘ってくれても理由をつけては断っていた
しかし、どんな時でもまめにメールを返してくれて文面からも優しさが伝わってくる彼にだんだん心を開けるようになっていた
もう一度会ってみようと思え、会ってからは本当にいろんな話をした
彼は仕事が終わってから電車を乗り継いでわたしの住む都内へ毎日通ってくれた
わたしは次第に彼が来ない日がさみしく感じられるようになっていた
本当のプラトニックで会話のみで終電前に帰らされるのに、いつも笑顔で来てくれた
彼の存在がわたしの絶望的な毎日を少しずつ変えてくれた
自分にもこんな普通の幸せを感じられることが起きるんだなあと実感できた
今でもその日々のことは昨日のことのように覚えている
彼は間違いなくわたしを救ってくれた
明日死ぬかもしれない人間、しかも難儀な人間を救えるってそう簡単なことじゃない
だからこそ、彼が今後何かでつまずいたときは全力で支えようと思えた
一生消えない、忘れない恩があるから
そう思ってここまで来た
でも7年の間たくさんの幸せをもらったわたしは、増長しすぎていたのだろうか
数年前までは彼を支えてきたはずが、最近は自分しか見えなくなっていたのだろうか
彼のことが世界一大切なのは7年前と全く変わらない、むしろそれ以上に大きくなったのに彼に負担をかけてしまっていたようだ
甘えや弱さ、安定したいという気持ちが強くなり努力することを忘れ毎日同じことしかしていなかった
彼は向上心が高いため、そんなわたしに嫌気がさしてきたのだろう
ブログでここまで個人的な感情を書くのも抵抗があったのだが、そんな見栄はもういらない
今更なにをし始めたところで彼の心が戻ることはないのだろうが、書かないといられない
本当に苦しい
彼のおかげで成長し角が取れ、まっとうな仕事をして柔らかくなったわたしは前のわたしには戻らないけれどとても苦しい
わたしがもっと頑張れていたら、今日この時も彼と一緒に笑っていられたのかと思うと苦しい
彼を失う苦しみに比べたら自分を奮い立たせることなんて簡単だったはずなのに
後悔してもどうにもならないけど今は苦しい
パソコンのように復元ポイントがあったらいいのにとすら思えて仕方がない
前のように彼のいる人生に戻りたい
今日は猫の日
今日は大好きな猫の日!
私には大好きな人がいて、その人は自由奔放で気まぐれでわがままな猫みたいな人。。
向上心が強く、他人にも自分にも厳しい
気が強くいつも堂々としていて、腑に落ちないことがあると解決するまで粘る人
その人とは口ケンカしても勝てた例が無い
出会ってからかれこれ、7年経つ。
本当にいろんなことがあったし、ケンカもいっぱいしたけど、彼がいなければ経験も出来なかったであろう楽しいこともいっぱいあった。
いろんなことを二人で乗り越えてきた
決して完璧ではないし二人とも子供じみた考えもあって、価値観の違いからぶつかることも多かった
このまま二人でやっていけるのだろうかと不安にもなったけど、少なくとも私にはこの人しか考えられなかった
ずっと一緒にいたかった
彼のいない未来なんて想像できない
このまま二人であーでもない、こーでもないとケンカしてはまた笑って隣で生きていけるのだと思っていた
そのくらい自分の彼に対する気持ちには揺るぎない自信があった
でも彼からもう無理だと告げられて、信じられない気持ちでいっぱいだ
いつものようにきっかけは些細なことのようだったが彼の中ではもう、そうではないらしい
以前のようにまた、『反省したか』と上から目線で、でも優しさの感じられる言葉を期待せずにいられない
不甲斐ないけどこれを書いている間も涙が止まらない
彼のいなくなる世界でわたしはどう生きていくのか、今は考えられない